バケツコンポスト育成日記
ベランダでバケツコンポストをはじめて半年以上になる。
その名の通り、バケツの土にごみをいれてかき混ぜる、というシンプルなものである。土の中でごみを分解していくというものだが、こういう実験みたいなことがとても好きだ。
思いつきで気軽に始めたのだけど、やりだすとさらにおもしろいことがわかった。生き物を育てている感覚に似ている。微生物なので生物なのだが、日によって、入れる物によって土の様子が変わる。土の機嫌、健康状態がわかるし、ふかふかの土ができるとうれしい。
私の部屋は狭いながらもベランダがあるのだが、元々洗濯物を干す、くらいしか使っていなかった。元々ベランダに洗濯機スペースがあったのだが、大家さんが部屋の中に洗濯機スペースを作ってくれたため、ベランダにスペースができた。そこで、園芸でもやろうか、と思い立ったのはコロナ直前くらいの話だ。
用意したものは、
・8~10リットルのバケツ
・バケツの入る洗濯ネット
・スコップ
・土
やり方はyoutubeを参考にした。
①バケツごとネットに入れ、1/5程度に土を入れる
②ごみを入れてスコップで底からかき混ぜる
③ファスナーをしめる。これで虫は入らなくなる。
これを繰り返す。
できれば毎日かき混ぜる。しかし一日怠ったからといってどうとなることもない。
雨が当たらないような場所、庇の下などにバケツを置く。日当たり風遠しがよいところがよい。
一日に入れるごみの量は200ℊくらい。両手に乗るくらいの量。できれば細かく切ると分解が早い。
土は乾燥しすぎても多すぎてもよくない。土を握って固まる程度の水分量が最適。
〇入れるもの
野菜の皮。果物の皮。卵の殻(できれば細かくした方がよいが私は気にしない)
食べ残し
〇入れるときに注意するもの
生肉生魚などの動物系(虫が多くでる。私はあまり入れない)
玉ねぎの皮(分解が遅い)
〇ゴール
バケツがかき混ぜられなくなったら、そのまま2か月ほど何も入れず熟成させると、たい肥として使えるとのこと。
〇気づき
・ごみは細かく、さらに加熱したものの分解が早い。
・土の水分が多くなってしまったとき、土を多少足す、米ぬかを入れる(できれば生糠、なければ炒り糠)
・ヨーグルトや乳酸菌飲料、納豆やキムチなどの容器をすすいだ水を入れる。(土の状態を見ながら)
・廃油(肉や魚から出た油、料理をして出た油)も多少入れるとよい。
・煮物の汁、野菜を絞った汁などもよい。
・(当たり前だが)夏場は分解が早いが冬は分解が遅い。
夏はすいかの皮(2センチ角に切断)も一週間で消えるが、冬はキュウリの皮すらいつまでも残っている。
・土の状態、というのは、土の色(濃く黒々としているとより状態が良い気がする)、水分量、匂い、などなどを見ている。
・バケツコンポストは多少匂いが出るが、入れるものによって悪臭になる場合もある。腐敗したものを入れると腐敗臭が強くでる。強く匂いが出た場合はごみを入れず、かき混ぜるだけで一週間程度様子を見る。ある程度分解が落ち着くと匂いも落ち着くので、そこからは毎日ごみを入れる。
・何を入れたら分解が早いとか、何を入れたら大丈夫とか、そういうのを覚えておくと気づきがある。
・分解が早そうなものも量をいれると分解が遅くなる。適量を守ること。
・生ごみを毎日入れることに固執しない。ごみの日の前の日や、生ごみが多いときは、素直にごみの日に出す。ごみに振り回されない。
現状はこんな感じです。
今年はもう遅いけど、夏休みの自由研究にもいいかもね。都会のベランダでもできるし。いきなりはじめても分解はしないので、夏前くらいから土づくりの助走は必要かなとは思うけれども。環境問題とかSDGsとか、意識高いじゃないですか(笑)
それと、行政(市町村や区)で助成があったり、講習会やっていたりすることもあるので調べてみるといいかも。
できたたい肥を行政で回収してくれたりするとなおいいのになあ、とは私の感想。昨今肥料価格がかなり上がっているとのこと、これだけごみ問題が騒がれているんだから、バケツコンポストで出たたい肥を回収して使用するとか、ごみを肥料化するとか、そういう取り組みがあってもいいのになあとは思う…
〇追記
一番最初の土づくりの際、近所の公園の落ち葉を拾ってきてごみとともに混ぜた。常在菌がいるとのことで。できれば地面に近い、朽ちかけたものがいいと思う。