脱力亭日乗

意識が高いことは何もありません。

続・私は霊感がない

以前、私は霊感がない、を書いてから色々考えてみた。
そういえば、ということがいくつかあった。

私の母校は、幕末の某戦争の現場である公園の傍にあるのだが、折にふれてその公園でお弁当食べたり昼寝したり友達とだらだら語り合ったりしていた。が、一度として怖い目にあったことも、幽霊の類を見たこともない。その公園の裏側はちょっと怖い場所がある、という知人もいたし、今の人ではない姿かたちの人がいたのを見たという方もいるのだが、私は全然。その程度だ。

 

ところで、今の季節になると思い出す出来事がある。数年前のことだ。
当時私は、何十年来敬愛している小説の舞台化に狂っていた。舞台化第二弾が半月ほど後に控えており、正直何も手につかない日々だった。

そんな折の明け方、夢を見た。
もう十五年以上前に亡くなった祖父がいた。

祖父は私のいとこたち(10人以上いる)に囲まれて、にこにこと話ている。私もすぐに話したいのだが、幼いいとこたちを押し退けて話すわけにもいかず、順番を待っていた。

私は初孫ということもあり、とても可愛がってもらった。それこそ文字通り、目に入れても痛くないというほど愛されたと思う。私も大好きだったし、夢の中とはいえ、会うことができてとてもうれしかった。で、話すのをワクワクしながら待った。
私の番(年長なので私が最後である)になって、祖父は私のほうに歩いてきた。私を見つめてにっこり笑った。
「太ったね」
え?
固まった。

 

そのあたりで目を覚ました。
確かに祖父が亡くなってから太ったよな…と思いつつ、目が覚めてぼーっとしていたのだが、あれ、そういえば今日何日?と思って、カレンダーを見た。

あっと思った。
祖父の命日だった。忘れてた。
後日、母や叔母に言ったら大爆笑されたのは言うまでもない。
これは霊感というよりは、忘れていた記憶を引き出された、ということなのかなという気持ちと、あんまり浮かれてんじゃないよ、という祖父の警告なのかな、と。
しかし未だに萌えまくっているのである…おじいちゃんごめんなさい。
そしてダイエットに励んだのは言うまでもない。(注 戻った)

この祖父の思い出は色々あるので、また改めて書くことにする。